〜ある日の授業〜
今日は2次不等式の解き方について学習しましょう。
2次不等式とは、中学校でやった2次方程式の「=」が「不等号」になった式のことです。
具体的に問題を見ていきましょう。
《問題》
次の二次不等式を解け。
(1)x2+4x−3<0
(2)-x2-x+1<0
中学の頃は文字が左辺、数が右辺って習ったんだが?
だから、x2+4x<3 になって……あれっ、解けない?
そうなんです。
これまでの方針だと中々解けませんよね。
今日の授業では3つのステップに分けて、二次不等式の解き方を解説しましょう。
2次不等式を解く手順
2次不等式を解くためには3つの手順と1つの注意点があります。
そのうち、一つはすでに知っているもの、一つは新しく覚えるもの、そして最後の一つは誰でもわかるものです。
覚えないといけないのは実質1つなので、ぜひ覚えて帰ってくださいね。
注意:x2の係数はプラスに
注意ですが、最初にx2の係数にマイナスがつかないようにしましょう。
これは中学校で二次方程式をやったときと同じですね。
つまり2番は
この状態にしてから計算を進めましょう。
マイナスのまま進めると誤った答えが出てしまうので、ある意味一番繊細にならないといけない箇所かもしれませんね。
①2次方程式を解く
2次不等式を解くためには、最初に2次方程式を解きます。
不等号を「=」に置き換えた式を作りましょう。
作った二次方程式の式を解きます。
上の式を解くとx=1,3
下の式は因数分解が出来ないので、解の公式を使いましょう。(今回は下の式を省略します)
解の公式が使えることが頭から抜けてしまうことも多い(体験談)ので、頭を柔らかくして問題に挑みましょう。
②答えの形を作る
このステップが新しく覚える部分です。
実は2次不等式は不等号の向きで答えの形が決まってくるのです。
具体的にはこのようになります。
このように、問題の不等号の向きを確認して答えの形を作りましょう。
どうしてこのようになるのかについては、「グラフと2次方程式」の単元で明らかになります。
逆に、これを先に覚えておくと後の学習ですごく納得できるので、まずは覚えましょう。
③2次方程式の解を大きさ順に答えの形に入れる
一応、新しく覚える部分ですが、とても簡単です。
2次方程式を解いて出てきた解を、小さい方を左に、大きい方を右に入れるだけです。
例として、(1)の問題だと
これで2次不等式を解くことができました。
文字とか、どっちが大きいのかわからないときはどうすればいいの?という質問があるかもしれません。
実際にそういう問題もあります。
その場合は、文字ごとに場合わけをして範囲を考えていきましょう。
おわりに
なーんだ覚えることなんてホントちょっとじゃん!
でも、不等式見たら反射的に左辺と右辺に分けちゃいそう。
高校からはそうじゃないんだね。
いえ、たろうさん。
高校でも文字を左に、数を右にの方針で解く問題はありますよ。
なので中学までやった方法もきちんと覚えておきましょうね。
それでは本日のまとめです。
2次不等式を解く手順
①不等号を「=」に変えて、2次方程式を解く。
②不等号の向きで答えの形を決める。
(2次式)< 0 ⇨ ◯ < x < ◯
(2次式)> 0 ⇨ x < ◯,◯ < x
③2次方程式の解を答えの形に大きい順に入れる。
※x2の係数はプラスにしておくように!
次の授業はここで!
前回までの授業はココ! この記事はこっちを読んでからにしましょう。→2次不等式の簡単な解き方はこれ!その1 〜ある日の授業〜おい、先生! 授業中に問題集解いてたら前回のやり方で解けない問題が出てきたぞ! しっかり教えろよな!どうしたんですかたろうさん、いつにも増して喧嘩腰ですね。授業は内職せずに聞いてほしいところですがそれは置いておいて、解けない問題とはどういった問題でしたか?《問題》次の2次不等式を解け。(1)x2−2x+1>0(2)x2+4x+5<0(1)は2次方程式を解くと解が1個しか出ないし、(2)なんて解が... 2次不等式の簡単な解き方はこれ!その2 - スタサポブログ |