なぜ大人になっても勉強をしないといけないのか【中高生向け】

 

よく「大人になっても勉強」という言葉を耳にしますよね。

中学生では高校受験のために、高校生では大学受験のために勉強勉強と言われ続け、その上「大人になっても勉強」という言葉を投げ掛けられるのです。

一体いつまで勉強すればいいんだと嘆きたくなりますよね。

しかし、中高生の皆さんは「勉強」というものをとても小さな範囲で考えすぎているのだと、私は思います。

この記事を読んで、皆さんの不安が少しでも払拭されたら嬉しい限りです。

 

大人がする「勉強」とは?

中高生の思い浮かべる勉強といえば、国・数・英・理・社の5教科だと思います。

もちろん、大人になってもこれらの教科を勉強することは重要だと思いますが、そのような勉強をしている人はほとんどいません。

では、どのような勉強をするのかというと、次のような勉強を行っています。

  • 資格に関する勉強
  • 教養に関する勉強

資格に関する勉強

仕事をするに当たって、資格が必要な職種が存在します。

当たり前ですが、タクシードライバーになりたければ運転免許が必要ですよね。

このように、仕事に必要な免許をとるために大人になっても勉強をする必要があるということですね。

しかし、勘の良い方は気づいていると思いますが「タクシードライバーになるならそもそもその職業に就く際に運転免許を取るんじゃないの?」という話になります。

結論から言えば、それは半分正解で半分不正解です。

予備知識ですが、上で紹介したタクシードライバーは普通自動車第二種免許という免許が必要になります。そしてその免許は、3年以上車を運転している人しか取ることができません

ここで、とあるタクシー会社の募集要項を見てみましょう。

帝都自動車交通株式会社採用サイト

どうやらこの会社では第二種免許(タクシードライバーに必要な資格)を持っていなくても、3年以上車を運転していれば応募することが可能のようです。そして、採用された後に第二種免許を取得し、晴れてタクシードライバーになれるということですね。

このように、会社に入った後に必要な免許を取るというパターンが存在します。

他にも、第一種電気工事士という大きな建物の電気工事に必要な資格は「実務経験が5年(例外的に3年もあり)」必要だったり、そもそも職業に就いてからでないと取得することができない資格も存在します。

このようなことから、大人になっても資格のために勉強をするという人はいるのです。

 

教養に関する勉強

そして、大人は教養に関する勉強も行います。

もしかすると、大人はこの「教養に関する勉強」を勉強と認識していないかもしれませんが、教養に関する勉強もとても重要です。

教養とは色々な意味がありますが、ここでは「社会生活を営む上で必要な文化に関する広い知識」として捉えてください。とても雑に言ってしまえば、雑学です。

例えば、新聞を読んだり、テレビをみたり、ネットのニュースをみたり、日常で起きた疑問をちょっと調べてみたりすることで、大人は日々一般的な教養を身につけています

座って授業を受けるという形ではありませんので、中高生からしたら「これが勉強?」と首を傾げるかもしれませんし、大したことないと思うかもしれません。

きっと自分でも、ニュースをみたりちょっと調べたりくらいならできるだろうと思いますよね。

しかし、それでもいいんです。

これもまた勉強です。あまり堅苦しく考えずに、新しい知識に触れるということを死ぬまで続けていきましょう。

 

どうして勉強を続けないといけないの?

ここから先は、主に一般教養の勉強を続けないといけない理由について書いていきます。

中高生が大したことないと思うような、非常に軽い知識の摂取も重要であるという話をしていきます。

①考える力を衰えさせないために

受験という目標があり勉強に取り組んでいる期間というのは、考える力が高まっている時期です。

学校での勉強というものがなくなっても勉強自体は続きますが、難しくて頭を捻らないといけないような勉強というものは少なくなっていきます。

その結果、大人になって勉強をしないとどんどん考える力が弱まってしまうのです。

私自身、受験勉強などの勉強をしていた時期に比べて「昔はもっと早く考えられたのに」「昔はもっとたくさん覚えられたのに」などという感覚があります。

私はどちらかと言えば学習に携わっている側なので、そこまで考える力が急激に落ちているわけではないと信じたいのですが、それでも学生の頃に比べれば落ち込んでいます。

毎日ボーっと過ごしていたとしたら、すぐに現役の頃のポテンシャルを手放すことになるので、どんな形であれ頭を働かせることは大切です。

 

②物事を考えるための材料を増やすために

物事を考えるためには、「論理的に考える力」が必要という言葉はよく耳にしますよね。

しかし、論理的に考える力だけが重要かと言われればそうではありません。

『色々な知識を知っている』ということも物事を考える上でとても大切なことになっています。

例えば、ファミリーマートで110円と書かれたやきそばパン5個と、450円と書かれた漫画を買おうとしたとき、ありのままの情報を受け入れるならば110×5+450で1000円の会計になると考えますよね。

しかし、ここで「2020年11月現在税込価格の表示義務がない」「ファミリーマートでは自社の商品を税込表示している」「ファミリーマートには自社商品以外も置いている」という知識を持っていると、「漫画はファミリーマートが他所から仕入れたもので税込表示がされていない可能性が高い」という論理的な結論を得ることができます。

そして、漫画に書かれた450円という表示は税抜き価格である事前に気付くことができるのです。

もちろん、論理的な思考ができることが物事を考える上でベースとなる重要なものであることは間違いありません。

よりたくさんの知識を蓄えて、物事を考えるための材料を増やすことは、誤った結論を導いてしまうことを防いでくれるのです。

 

おわりに

この記事を読んで少しでも将来の勉強に対する漠然とした不安感などが薄らいでくれたら幸いです。

小さなことでいいので、毎日少しずつ勉強を続けていきましょう。

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