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動点問題のミスが減る方法を紹介【中学数学】

〜ある日の授業〜

はい、はなこさん。今回のテストもよくできていましたね。

クラスで1番ですよ。

……この問題のより良い解き方についての解説はないのですか?

もちろん解説は行いますよ。

ただ、ごめんなさい。
今回ははなこさんが間違えた動点問題の立式より文章問題の部分で間違えている生徒が多かったのでそちらを解説するつもりです。

それに、はなこさんは解説のプリントをみれば、きっとなぜ間違えたのか理解できるはずです。
他の生徒もいますので……

……つまり先生はよくできた生徒が抱える悩みには適当にあしらう、そう仰ってるのですね?

そ、そこまでは……

……解答の仕方は、先生が配る市販の解説プリントをみれば分かります。

その解説を復唱するだけが、果たして授業と言えるのでしょうか?

そ、それは……

……人生の先輩である先生が長い間数学の問題を解いて得た方法知を教えてこそ、意味のあるテスト解説になるのではないでしょうか。

はなこさんの追及がいつにも増して厳しめですがそれはさておき、確かにそれは一理あるかもしれません。

先生は忙しいのだから少しぐらい楽をしても許して欲しいところですが、ここまで求められたら仕方ありません。

それでは今日の授業では、動点問題のミスを減らすとっておきの方法を紹介しましょう

 

動点問題で起きやすいミスとは?

動点問題とはどんな問題?

動点問題とは、点Pが出てきて図形の辺を動くような問題のことを指します。

具体的には次のような問題です。

 

 

ミスが起きやすいのは辺の長さを文字で表すところ

動点問題でミスが起きる部分はズバリ、長さを文字で表す場面です。

例えば、上の問題ではAB上にPがいるときはAP=xとわかりやすいですが、CD上にいたとき、PDの長さは表しにくいですよね。

また、答えるときにxの範囲を出さないといけないので、その範囲を考えるのも少し頭を使います。

上の問題ではPの動く速さが毎秒1㎝ですが、これが2㎝や他の値になったとき、さらに混乱します。

 

動く辺を一直線で表そう

動点問題でミスを減らす1番の方法は動く辺を一直線で表してしまうことです。

今回の問題ではこのように表せます。

こうすることで、動点問題は道のりと速さの問題に変わりましたね

後は簡単です。

CD上に点PがいるときのPDの長さは次のように求まりますね。

また、直線にしたことにより、

というように、場合分けも目で見て分かりやすくなりましたね。

 

もちろん、辺の長さが求めやすくなるということもありますが、同時に場合分けが非常に簡単になります

変わっているのは見た目だけですが、予想以上に効果があるので是非使ってみてくださいね。

 

おわりに

……この方法で次のテストでは100点を目指します。

ありがとうございました。

満足してもらえたようで何よりです。

中学校の数学のテストは前回の範囲からも出題される学校が多いと思うので、テストの見直しをして次は間違えないようにするということはとても大切ですね。

それでは本日のまとめに入りましょう。

<本日のまとめ>

①動点問題は、動く点が通る辺を直線で表すと分かりやすい。
②直線で表すと、場合分けもしやすくなる。