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適性検査のコツを紹介 その2(算数編)【中学受験】

〜ある日の授業〜

それでは、前回の授業に引き続き適性検査のコツを紹介していきましょう。

今回は算数編ですね。

算数はガチでムズい。これはガチ。

語彙力を完全に失っていますがそれはさておき、確かに適性検査の算数はかなり難しいと思います。

実際のところ、適性検査の算数は高校1年生が解いても苦戦するような問題が多々ありますから。

それくらい難しいんですね。

じゃあみんな点数取れないってことだな!

算数は捨てて、記述問題で点数稼ぐのが利口な判断じゃん!

ちょっと待ってください、たろうさん。

高校生が苦戦するといっても、それを解ける小学生がいるのも事実です。

そして、そのような小学生が受験をしに来るのですから、当然たろうさんも解けるようにならないといけませんよね。

それでは早速、適性検査の算数のコツを紹介していきます。

 

表を作って解く

これが算数が難しいと言われる所以なのかもしれませんが、適性検査では『規則性』の問題が多く出題されます

『規則性』などという言葉を使っていますが、これはつまり高校2年生で学習する『数列』の問題です

そのため、特殊な訓練を積んでいないと高1でもわからないということになるんですね。

 

今回は具体例として、適性検査のサンプルを公開している学校があったので、そちらの問題をお借りしたいと思います。

こちらのページから、平成30年度(2018年度)中学入試から導入する適性検査型入試のサンプル問題・解答例をご覧いただけます。  【適性検査型Ⅰ】     問題用紙  解答用紙  解答例  【適性検査型...|【中学入試】適性検査型入試のサンプル問題
【中学入試】適性検査型入試のサンプル問題 - 明法中学・高等学校|明法ニュース - 明法中学・高等学校 webサイト

このように、「規則的に図形を並べる」や「規則的に色を塗る」などの問題が出題されることが多いです。

そして、そのような規則性の問題は表を使うと考えやすいのです。

上の問題を例に取るならば

黒くぬった部分の
図形の数
1231112
使った三角形の数612186672
横の長さ102030110120
③の数(⬜︎の3)2462224

このように表にまとめることで一気に問題が考えやすくなりますよね。

表にまとめることで、上の問題では「黒くぬった部分の図形は11個作れて、最後に余った部分を数えればいい」ということに気づきますよね。

ちなみに、算数では「〇〇について説明せよ」という類の問題が出題されますが、その際に「表を用いて」とされることが少ないように思われます。

特に説明の方法が指定されていなければ表を使った説明をしてもいいかと思いますが、上の問題のように「式やことばを使って」と書かれてしまった場合、表を回答欄に書くのはやめておきましょう

残念ながら私は中学入試の作問者側の人間ではないので断定できませんが、こうも規則性の問題が多いと『表でまとめた情報を言葉と式に落とし込んで説明する力』でもって思考力を測っているように思えてしまいますね。

説明は「理由」+「数式」

学校の算数のテストと適性検査の算数の違いとして、説明を求められる問題が出題されるという点があります。

さきほどあげた問題もまさに説明を求められる問題でしたね。

そして、算数での説明の方法にはおおよそのリズムやテンポが存在します。

それが「理由」+「数式」という書き方です。

これは高校で証明をやったことがある人であれば当たり前の書き方ですが、最初からこれができる小学生はそうそういません。

《よく使う「理由」の書き方》

・〇〇なので(「正三角形の一つの角度は60°なので」「黒い図形を作るのに6枚の三角形が必要なので」など)

・よって(まとめるときに使う。「よって、横の長さは120㎝になる」など)

・したがって(「よって」を使った後、また「よって」を使いたくなったときこの言葉を使うとカッコいい)

これらの理由の書き方を用いて「理由」+「数式」で書けば、頭の中で分かっていたことが一気に説明として表現できます

 

上の問題の模範解答を見ても、この方法での解答方法が取られていることが分かりますよね。

もちろん、内容が理解できないと説明を書くことができませんが、書き方を知らなくても説明を書くことができません

頭では理解しているのに、説明方法が間違っているといって不正解にされるのは非常にやる気を削がれますので、早いうちから説明の書き方をマスターしておくとストレスなく勉強に取り組むことができるでしょう。

「〇〇なので、〇〇である」という文型は記述式の問題でも使える場面があるので、教科をまたいで使える知識でも知識でもありますね。

 

おわりに

よーしこれでちょっとは説明できるようになった気がするぜ!

あっ、『先生の説明を聞いたので、説明の方法が理解できました』だった。

たろうさんの成長の早さには驚かされますね。

「〇〇ので」の後に数式ではなく普通の文章が続けば、国語などの説明でも使えますよ。

それでは本日のまとめに入りましょう。

違うだろ、先生!

書くことがなくなったので、まとめに入りましょう』だろ!

……一説によると「図星」という言葉は矢の的の中心の黒点が由来となっているそうですよ。

また1つ勉強になりましたね。

 

《本日のまとめ》

・算数では規則性の問題が多く出題される。

・規則性の問題は表を使って考えよう。

・説明するときは「理由」+「数式」