はじめに
はじめまして。普段中学生向けのプリントを作っている者です。
私はこれまでiPadのWordを使ってプリントを作っていました。
そのため、現在(2020/03/15)当ブログで公開されているプリントはWordで作成したプリントを、PDF化したものとなっています。
しかし、こちらを見ていただきたい。
何と、iPad ProだとWordが無料で使えないみたいなのです。
実をいうと、この情報は前々から私は知っていたのですが、何故か無料で利用できていたので「有料有料詐欺」だと思っていました(詐欺じゃない)。
しかし、2020年2月あたりから、Wordが急に編集拒否と急に冷たい態度を取りはじめ、今に至ると言った具合です。
月額払うと、1年間でおよそ1万円。これはキツい。
そこで、目をつけたのはTeXでした。
TeXならPDFファイルを直で作ってくれて便利かもしれないですし、何より月額料金がかからない。(アプリ購入してるけど)
App Store購入したアプリはTeX Writerになります。1800円でした。
以下では1週間ほどTeXでプリントを作ってみて分かった欠点や利点などを書いていきたいと思います。
利点:レイアウトを勝手に整えてくれる
Wordでプリントを作っていた頃、大体10問まで問題を入力できる簡単なテンプレートを用意しておいて、それに問題を入力して保存するだけという方法でプリントを作っていました。
そのときちょっと気になっていたのは、「この単元、10問も問題作れないぞ」となったときです。
具体的には、問題数が想定より少なくなるので、下に無駄に広い謎のスペースができてしまい、少々不格好なプリントができていました。
これとか結構下にスペースが空いてるかと思います。
これを踏まえてTeX の様子をみていただきたい。
左側の画面がtexファイルで、右側がそのファイルを元に書き出したpdfファイルです。
問の9と10が空欄になっています。これを消したら、プリントの下部に相当なスペースが空いてしまいそうです。
しかし、これらの問を消してコンパイルすると次の画像のようになります。
思ったよりスペースが空いていない……?
そうなんですよ。勝手に体裁を整えてくれているんです。
この機能のお陰で、問題を作った後、自分でレイアウト調整するとかをしなくて良くなりますので、とても助かります。
利点:勝手にpdfファイルを作ってくれる
プリントを作っているときに、誤植をしてしまうことは多々あります。
プリント内容に変更を加えた際、Wordに比べてTeXのほうが優れていると感じました。
まずWordですと、誤植があった際に以下の流れでファイルを直していきます。
- Wordファイルを編集・保存→pdfファイルとして再び保存→完了
このように2段階を踏んで誤植を直すことになります。
しかしTeXであれば、
- texファイルを編集・コンパイル→完了
と1つの工程で完結してしまいます。
当ブログのプリントは質より量を目標にしており、大量にプリントを作っていますので(社会数学だけでも300枚程度のプリント量)、このちょっとした作業の短縮がモチベーションに直結してきます。
欠点:そもそもTeXは難しい
「いやいや、〇〇より簡単だろ」とかそういう話はあると思いますが、比較対象がWordですので、それと比べてしまうとTeXは難しいとなってしまいます。
ただ、当ブログで公開している程度の出来栄えであれば、そこまで困難ではないのかなと個人的には思います。
なので、凝ったプリントを作りたいと思うのならばTeXはそのハードルが高いでしょう。
そこそこでいいなら、本当に簡単なので試してみて欲しいですね。
とりあえず、問の部分に問題を入力すればプリントになるようなテンプレートを後で公開しようかと考えています。
おわりに
今回はiPadでTeXを使ってみた感想について書いていきました。
まとめるならば「簡単なプリントであればTeXのほうが楽で綺麗」ということです。
凝ったプリントを作るのであれば(実はそちらもTeXのほうが綺麗に作れるようですが)、使い方を覚えるための時間的投資の面を考えても、これまで通りWordで作るという選択をした方が良いのではないかと思いました。